Hungerford4章読む(12/23)

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」21日目の記事です。


5節の最後は(単位的)自由加群におけるテンソル積のお話をしています。以下では単位的環を考えます。

単位的右 R加群 Aと基底 Y上の自由左 R加群 Fに対して、T5.11は任意の u \in A {\otimes}_R F u = {\sum}_{i=1}^n (a_i \otimes y_i) , a_i \in A , y_i \in Yと一意に書けると言っています。すなわち、適当な 0 \otimes yを付け足すことで u = v = {\sum}_{i=1}^n (b_i \otimes y_i)と書けたとき、 a_i = b_iとなるという意味です。
証明ではまず \theta : A {\otimes}_R F \cong {\sum}_{y \in Y} A_yを考えます。 A_y Aのコピーであり、 a_y \in A_y a \otimes yと対応するイメージです。 Yが線形独立なので全射 R \to Ry, r \mapsto ryは(核が自明なので)同型となり、T5.7と合わせて A {\otimes}_R Ry \cong A {\otimes}_R R \cong A = A_yとなります。 A {\otimes}_R F = A {\otimes}_R {\sum}_{y \in Y} Ry \stackrel{T5.9}{\cong} {\sum}_{y \in Y} (A {\otimes}_R Ry) \cong {\sum}_{y \in Y} A_yにより、同型 \thetaが得られました。 \theta (a \otimes z)の成分は (a \otimes z) \stackrel{T1.5}{\mapsto} a \otimes 1_R \stackrel{T5.7}{\mapsto} a 1_R = a \in A_zとなるので、自然な単射 {\iota}_z : A_z \to \sum A_yによって \theta (a \otimes z) = {\iota}_z (a)となります。したがって任意の元について \sum A_y \ni v = {\iota}_{y_1} (a_1) + ... + {\iota}_{y_n} (a_n) = \theta (a_1 \otimes y_1) + ... + \theta (a_n \otimes y_n) = \theta (a_1 \otimes y_1 + ... + a_n \otimes y_n)と唯一書くことができ、後は {\theta}^{-1}(v)とすればいいです。

特別な場合として、 A_R , _R Bがそれぞれ基底 X, Yを持つ自由 R加群のとき、 A {\otimes}_R Bが自由(右) R加群となり、その基底は W = \lbrace x \otimes y | x \in X , y \in Y \rbrace , |W| = |X||Y|となります(C5.12)。括弧で右と書いたのは、実は任意の自由左加群は自由右加群でもあるからです。これは R(やそのコピーの直和)が R-R両側加群であることから従います。ややこしいですが、非可換な自由加群 Rは両側加群にも関わらず、自由 R-R加群ではありません。すなわち R-R加群の圏(射は群準同型で f(ras)=rf(a)s)において、 X = \lbrace 1_R \rbrace上の自由対象になりません。任意の A,f(1_R)=aに対して ar=\bar{f}(1_R r)=\bar{f}(r)=\bar{f}(r 1_R)=raですが、この時結合法則を考えると Rが可換になってしまいます。 R {\otimes}_{\mathbb{Z}} RとするとT5.5よりこれは R-R加群となり、 (r,s)=r(1_R ,1_R)s \mapsto rasのように左右の作用をうまく区別することで自由対象となります(雑ですが、深入りしてこれ以上本筋から逸れたくないので…)。
T5.11の証明を用いると、群の同型 \theta : A {\otimes}_R B \cong {\sum}_{y \in Y} A_y = {\sum}_{y \in Y} A = {\sum}_{y \in Y} ({\sum}_{x \in X} xR)が言えます。さらに自由加群 B R-R加群なことからT5.5より A {\otimes}_R Bは右加群であり、 \theta加群準同型であることは (a \otimes y)s \stackrel{右R加群}{=} a \otimes (ys) \stackrel{R-R加群}{=} a \otimes (sy) \stackrel{テンソル積}{=} (as) \otimes y \mapsto {\iota}_y (as) = {\iota}_y (a)sからわかります(追記20220813: Rとの同型を考えると、 rys = rsyとできる)。特に \theta(W) \ni \theta (x \otimes y)={\iota}_y (x)は自由加群 {\sum}_{y \in Y} ({\sum}_{x \in X} xR)の基底になります。

5節最後の命題C5.13は、 Sの単位的部分環 R \ni 1_Sに対して、 F X上自由左 R加群のとき、 S {\otimes}_R Fが自由左 S加群であり、基底が \lbrace 1_S \otimes x | x \in X \rbraceとなると言っています。
まず S {\otimes}_R Fが定義できて左 S加群となることは S S-R加群であることからわかります。T5.11の同型 \theta : S {\otimes}_R F \cong {\sum}_{x \in X} S_xによって \theta (1_S \otimes z) = {\iota}_z (1_S)が得られて、C5.12と同様にしてこれが加群(準)同型であることが言えます。 \lbrace {\iota}_x (1_S) | x \in X \rbrace {\sum}_{x \in X} S_xの基底となります。

C5.12は何となくですが普段見知った形のテンソルを導けそうな見た目をしています。 x-y成分に値 r_{xy} \in Rを持つ行列のイメージでいいのでしょうか。C5.13は加群の係数を拡張するような操作っぽいですね。


正直もう全く自信をもって記述できるところがない…一応自分で計算はしてみてるんですが…。

明日も頑張ります。

Hungerford4章読む(12/22)

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」20日目の記事です。記号の量がどんどん膨らんできてTeXがおそろしいことになってきた…。


しばらく前回導入したテンソル積についての命題が続きます2

T5.7は、単位的環 Rと単位的 R加群 A_R , {}_R Bについて、 R加群の同型 A {\otimes}_R R \cong A , R {\otimes}_R B \cong Bが成立することを言っています。 R R-R加群になるので、左辺が R加群になることはT5.5よりわかります。 (r,b) \mapsto rbが平衡写像であることを確認すると、テンソル積の普遍性よりアーベル群の準同型 r \otimes b \mapsto rbが誘導され、これが左加群準同型であることもすぐにわかります。あとは逆写像 b \mapsto 1_R \otimes bのように作ればいいです。

次に、テンソル積の結合法則のようなものを考えます。環 R,S加群 A_R , {}_R B_S , {}_S Cに対して、 A {\otimes}_R Bは右 S加群 B {\otimes}_S Cは左 R加群なので、 (A {\otimes}_R B) {\otimes}_S C , A {\otimes}_R (B {\otimes}_S C)がそれぞれ定義でき、これらの間にアーベル群の同型が存在します(T5.8)。したがって単に A {\otimes}_R B {\otimes}_S Cと書くことができ、さらにn重のテンソル積を環 R_1 , ... , R_n加群 A_{R_1}^1 , {}_{R_1} A_{R_2}^2 , ... , {}_{R_n} A^{n+1}に対して A^1 {\otimes}_{R_1} A^2 {\otimes}_{R_2} ... {\otimes}_{R_n} A^{n+1}と定義できます。これらもD5.1と同様に A^1 \times ... \times A^{n+1}からの平衡写像の圏における普遍対象で定義できるという演習がありますが、ぱっと見ただけでめんどくさそうだったので飛ばします。
T5.8の証明ですが、まず (A {\otimes}_R B) {\otimes}_S C (a \otimes b) \otimes cの形の元で生成されることを、テンソル積の定義に従って順番に展開していくことで示します。同様に A {\otimes}_R (B {\otimes}_S C) a \otimes (b \otimes c)の線形結合で書けます。テンソル積の写像を作るために S平衡写像 (A {\otimes}_R B) \times C \to A {\otimes}_R (B {\otimes}_S C) ({\sum}_{i=1}^n a_i \otimes b_i , c) \mapsto {\sum}_{i=1}^n (a_i \otimes (b_i \otimes c) )として定義します。テンソル積の普遍性よりアーベル群の準同型 \alpha : (A {\otimes}_R B) {\otimes}_S C \to A {\otimes}_R (B {\otimes}_S C) , (a \otimes b) \otimes c \mapsto a \otimes (b \otimes c)が定義できます。同様に \beta : A {\otimes}_R (B {\otimes}_S C) \to (A {\otimes}_R B) {\otimes}_S C , a \otimes (b \otimes c) \mapsto (a \otimes b) \otimes cも導けて、これらが互いに逆写像となります。

T5.9で今度は分配法則のようなものが示されます。環 R、右 R加群 A , \lbrace A_i | i \in I \rbrace、左 R加群 B , \lbrace B_j | j \in J \rbraceに対して、アーベル群の同型 ({\sum}_{i \in I} A_i ) {\otimes}_R B \cong {\sum}_{i \in I} (A_i {\otimes}_R B) A {\otimes}_R ({\sum}_{j \in J} B_j ) \cong {\sum}_{j \in J} (A {\otimes}_R B_j)が存在します。
加群の直和 ({\sum}_{i \in I} A_i )に対して自然な入射 {\iota}_kと自然な射影 {\pi}_kが存在します。準同型 \alpha : {\sum}_{i \in I} (A_i {\otimes}_R B) \to ({\sum}_{i \in I} A_i ) {\otimes}_R Bは、射の族 {\iota}_k \otimes 1_B : (A_k {\otimes}_R B) \to ({\sum}_{i \in I} A_i ) {\otimes}_R Bを用いて、 \alpha ({\sum}_{i \in I} (a_i {\otimes} b) ) \stackrel{直和の普遍性}{=} {\sum}_{i \in I} ({\iota}_i (a_i) {\otimes} b) \stackrel{テンソル積の性質}{=} {\sum}_{i \in I} ({\iota}_i (a_i) ) {\otimes} bとして作れます。逆方向の準同型 \beta : ({\sum}_{i \in I} A_i ) {\otimes}_R B \to {\sum}_{i \in I} (A_i {\otimes}_R B)テンソル積の普遍性を用いて、すなわち平衡写像 (u,b) \mapsto {\sum}_{i \in I} ({\pi}_i (u) \otimes b)から \beta (u \otimes b) = {\sum}_{i \in I} ({\pi}_i (u) \otimes b)を誘導します。この平衡写像はいったん射影したあと入射で戻す形になっていますね。
あとは \alpha , \betaが互いに逆写像となることを言えばいいです。 ({\sum}_{i \in I} A_i ) {\otimes}_R Bの元が ({\sum}_{i \in I} {\iota}_i {\pi}_i u ) {\otimes} b {\sum}_{i \in I} (A_i {\otimes}_R B)の元が自然な入射 {\iota}_j ^* : A_j {\otimes}_R B \to {\sum}_{i \in I} (A_i {\otimes}_R B)を用いて {\iota}_j ^* (a_j \otimes b) = {\sum}_{i \in I} ({\pi}_i {\iota}_j (a_j) {\otimes} b)からそれぞれ生成されることに注意して計算すればできるようです。成分の計算において、本文では添え字の範囲を i \in I_0 , a_i \neq 0のように非零に限定して有限個の和であることを強調していたことを注記しておきます。

T5.10はテンソル積のAdjoint Associativityという性質についてです。日本語だと随伴結合法則?検索するとテンソル積とHomの随伴性などと言われているようです。環 R,S加群 A_R , _R B_S , C_Sに対してアーベル群の同型 \alpha : \mathrm{Hom}_S (A {\otimes}_R B ,C) \cong \mathrm{Hom}_R (A, \mathrm{Hom}_S (B,C) )が存在し、任意の f : A {\otimes}_R B \to Cに対して ( (\alpha f)(a) )(b) = f(a \otimes b)が成り立ちます。関数適用の結合がテンソル積に置き換わるといった感じでしょうか。
この式のHomはともに右加群準同型の集合です。特に \mathrm{Hom}_S (B,C)は右作用 (gr)(b)=g(rb)によって右加群となります。証明は素直に、まず問題文に沿った \alphaが構築できて、アーベル群の準同型であることを言ってから、逆関数 \beta (\beta g)(a \otimes b) = (g(a) )(b)として定義すればいいです。 \beta gの定義は平衡写像を作ってから誘導すればよくて、T5.5を用いて右 S加群準同型だと言うことができます。


単位的・単位的でない・アーベル群・加群などが完全に混乱してきた…。

明日も頑張ります。

Hungerford4章読む(12/21)

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」19日目の記事です。どこかで追い付きたいですがもう4日しかない…


しばらく前回導入したテンソル積についての命題が続きます。

P5.4により、左 R加群の右完全列 A \stackrel{f}{\to} B \stackrel{g}{\to} C \to 0と右加群 R_Dに対して、 D {\otimes}_R A \stackrel{1_D \otimes f}{\to} D {\otimes}_R B \stackrel{1_D \otimes g}{\to} D {\otimes}_R C \to 0がアーベル群の完全列となります。同様に右加群の右完全列と左加群について同じ形の完全列が導かれます。
証明は 1_D \otimes g全射となることと、 \mathrm{Im} (1_D \otimes f) = \mathrm{Ker} (1_D \otimes g)を言えばいいですが、特に \mathrm{Im} (1_D \otimes f) \supset \mathrm{Ker} (1_D \otimes g)は難しいので説明します。先に 1_D \otimes g全射であることと \mathrm{Im} (1_D \otimes f) \subset \mathrm{Ker} (1_D \otimes g)を証明すると、射影 \pi : D {\otimes}_R B \to (D {\otimes}_R B) / \mathrm{Im} (1_R \otimes f)準同型定理によってエピ射 \alpha : (D {\otimes}_R B) / \mathrm{Im} (1_R \otimes f) \to D {\otimes}_R Cを誘導します。あとはこれが単射なことを言えば目的を達成します。
そのため \alphaの逆写像を構成します。これは \beta : D \times C \to D {\otimes}_R B / \mathrm{Im} (1_R \otimes f)を作ってから D {\otimes}_R Cの普遍性を用います。すなわち \betaについて、任意の (d,c) \in D \times Cの行先がただ一つ定まることと、平衡写像であることが言えると \bar{\beta}が導かれます。最後に \bar{\beta} \alphaが恒等写像になることを言えば証明が終わります(実は \alpha \bar{\beta}が恒等写像になることも同じ計算で言える)。

上の証明で省略しましたが、加群全射準同型 h,kに対して 1 \otimes h , k \otimes 1が群の全射準同型になるので、 h \otimes k = (1 \otimes k)(h \otimes 1)も群の全射準同型となります。これは単射準同型では成り立たず、例えばアーベル群の単射準同型 Z_2 \stackrel{\alpha}{\to} Z_4として Z_2 {\otimes}_{\mathbb{Z}} Z_2 \stackrel{1 \otimes \alpha}{\to} Z_2 {\otimes}_{\mathbb{Z}} Z_4を考えます。 \alpha(1)=2となることから、 (m,1) \mapsto (m,2) = (m,2 \cdot 1) = (m \cdot 2 , 1) = 0よりこれは単射にはなりません( Z_2 {\otimes}_{\mathbb{Z}} Z_4 \neq 0 (1,1)を考えればよい)。

T5.5は、環 R,S加群 {}_S A_R , {}_R B , C_R , {}_R D_Sについて、テンソル積が加群となるような例を挙げています。

  •  A {\otimes}_R Bは左作用 s(a \otimes b) = (sa \otimes b)として左 S加群になります。 S-R加群準同型 f: A \to A'と左 R加群準同型 g : B \to B'とすると、誘導写像 f \otimes g : A {\otimes}_R B \to A' {\otimes}_R B'は左 S加群準同型となります。
  •  C {\otimes}_R Dは右作用 (a \otimes b)s = (a \otimes bs)として右 S加群になります。右 R加群準同型 h: C \to C' R-S加群準同型 k : D \to D'とすると、誘導写像 h \otimes k : C {\otimes}_R D \to C' {\otimes}_R D'は右 S加群準同型となります。

証明は、まず左作用を R平衡写像 A \times B \to A {\otimes}_R B , (a,b) \mapsto sa \otimes bが誘導する群の準同型として定義します。準同型性よりこれが任意の元 u=\sum_{i=1}^r n_i (a_i \otimes b_i)についても定義できて、それを suと書いて、 A {\otimes}_R Bが左 S加群であることを確かめればいいです。 f \otimes gについてはC5.3より (f \otimes g)(a \otimes b) = f(a) \otimes g(b)が群準同型なので、作用について確かめればいいです。

 R可換環の場合を考えます。このとき R加群 A ra=arによって R-R(両側)加群となるのでT5.5を用いると、 r(a \otimes b) = ra \otimes b = ar \otimes b = a \otimes rb = a \otimes br = (a \otimes b)rとできて A {\otimes}_R B R-R加群となります。
さらに平衡写像も適したものに置き換えることができます。すなわち、可換環 R上の加群 A,B,Cについて、平衡写像 A \times B \to Cにおいて3番目の条件 f(ar,b)=f(a,rb) f(ra,b)=rf(a,b)=f(a,rb)とした関数を双線形写像といいます。
可換環 R上の加群 Aとその双対 A^*に対して、 A \times A^* , (a,f) \mapsto f(a) = \langle a,f \rangleは(12/19の計算を思い出せば)双線形写像となります。

12/20の記事と同様にして、可換環 R上の加群テンソル積を、自然な双線形写像 i: A \times B \to A {\otimes}_R B , (a,b) \mapsto a \otimes bの普遍性によって特徴づけることができます(T5.6)。T5.5によって誘導されるアーベル群準同型が R加群準同型になるので、双線形写像の圏 \mathfrak{B} (A,B)の射が加群準同型になることに注意します。

最後に、単位的可換環 R上の加群テンソル A {\otimes}_R Bの、D5.1に沿った別定義を与えて終わります。D5.1でアーベル群だったところが R加群に置き換わっている点に注意します。
集合 A \times B上の自由 R加群 F_1と、次の4つの形が生成する部分加群 K_1を考えます。

  •  (a+a' , b) - (a,b) - (a',b)
  •  (a , b+b') - (a,b) - (a,b')
  •  (ra,b) - r(a,b)
  •  (a,rb) - r(a,b)

この時 R加群の同型 A {\otimes}_R B \cong F_1 / K_1が存在します。左辺はD5.1によるテンソル積の定義であることに注意します。これは、T5.2と同様の手順で A \times B \to F_1 / K_1 , (a,b) \mapsto 1_R (a,b) + K_1が双線形写像の圏 \mathfrak{B} (A,B)の普遍対象であることを言うことで、普遍対象の唯一性(T5.6)から示すことができる
…と書いてますけど、何で単位的を仮定して、しかも 1_Rを掛けているのでしょう? 1_Rがあるとうまく g=\bar{g_1}iが作れない気がするんですが…。 F_1は単位的自由加群だと思われるので、他の加群も単位的であることを仮定してるのかな?
(追記20220603:これ多分ABが単位的でないときを考えている?多分Rが単位的環でなくても同じことはできそう)


明日も頑張ります。

Hungerford4章読む(12/20)

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」18日目の記事です。もうカレンダーの体をなしていませんが、実はタイトルは「今年中」なので6日の猶予があったんですね。やった~!


5節はテンソル積です。テンソルという語は色んなところで目にはしますが、ベクトルが入れ子になったやつ・行列の多次元版、程度の認識しかありません。しかし今から見ていくテンソル積とは、 R上の加群 A_R {}_R Bから得られるアーベル群 A {\otimes}_R Bのことであり、関係するのかどうかはわかりません。読んでいきます。

 R上の加群 A_R {}_R Bとアーベル群 Cに対して、平衡(線形)写像 f : A \times B \to Cを以下の条件を満たす関数として定義します;

  •  f(a_1 + a_2 , b) = f(a_1 , b) + f(a_2 , b)
  •  f(a , b_1 + b_2) = f(a , b_1) + f(a , b_2)
  •  f(ar, b) = f(a, rb)

平衡写像を対象として、射を群準同型 hであり f : A \times B \to C g : A \times B \to Dに対して g = hfとなるものとした圏 \mathfrak{M} (A,B)を定義します。関数の合成なので結合律も単位律も大丈夫そうですね。テンソル積はこの圏における普遍対象となるらしいのですが、その前にまずテンソル積を定義しなければなりません(D5.1)。

 R上の加群 A_R {}_R Bに対して、まず Fを集合 A \times B加群ではない!)上の自由アーベル群とします。 K \lt Fを次の3つの形の元が生成する群とします。

  •  (a+a',b) - (a,b) - (a',b)(関係 (a+a',b) = (a,b) + (a',b)に対応)
  •  (a,b+b') - (a,b) - (a,b')(関係 (a,b+b') = (a,b) + (a,b')に対応)
  •  (ar,b) - (a,rb)(関係 (ar,b) = (a,rb)に対応)

商群 F/K、すなわち上記の関係で定義されるアーベル群のことを A,Bテンソル A {\otimes}_R Bと定義します。 (a,b)+K=a \otimes bとすると、先ほどの関係はそれぞれ (a+a') \otimes b = a \otimes b + a' \otimes b, a \otimes (b+b') = a \otimes b + a \otimes b', ar \otimes b = a \otimes rbに対応します。これらから n (a \otimes b)=(na) \otimes b=a \otimes (nb)や、特に a \otimes 0 = 0 \otimes b = 0 \otimes 0 = 0が言えそうです。

 A {\otimes}_R Bの元は有限和 \sum_{i=1}^r n_i (a_i \otimes b_i)で書けますが、例えば一般の a_1 \otimes b_1 + a_2 \otimes b_2を取ってくれば、これは a \otimes bの形で書けるとは限らないと思われます。また3番目の関係からわかるように、 a \otimes b = a_1 \otimes b_1 a=a_1 , b=b_1を意味せず、 A {\otimes}_R B = 0となる A \neq 0, B \neq 0が存在します。 Z_2 \otimes \mathbb{Q}がその例で、 (a, m/n)=(a,2m/2n)=(a2,m/2n)=0からわかります。

 i: A \times B \to A {\otimes}_R B , (a,b) \mapsto a \otimes bは明らかに平衡写像ですが、これを自然な平衡写像といいます。この i \mathfrak{M} (A,B)において普遍になります(T5.2)。すなわち A {\otimes}_R Bが、対象がアーベル群、射が平衡写像となるような圏において A \times B上の自由対象になるということです。
証明ですが、まず Fが自由アーベル群であることから A \times B \stackrel{g}{\to} Cに対して g_1 : F \to Cが唯一存在します。 gが平衡写像なので K \supset \mathrm{Ker} g_1となることから準同型定理によって F/K = A {\otimes}_R B \stackrel{\bar{g}}{\to} C, g = \bar{g} iが唯一存在することが言えます。

C5.3でテンソル積の間の写像を定義します。 R加群 A_R , A'_R , {}_R B , {}_R B'について加群の準同型 f: A \to A' , g: B \to B'が存在する時、唯一の準同型 f \otimes g : A {\otimes}_R B \to A' {\otimes}_R B' , a \otimes b \mapsto f(a) \otimes g(b)が存在します。これは A \times B \stackrel{h}{\to} A' {\otimes}_R B' , h(a,b)=(f(a),g(b))を考えてから、 A {\otimes}_R Bの普遍性により一意な \bar{h} = f \otimes gを導きます。
写像の合成は (f' \otimes g')(f \otimes g)=(f'f \otimes g'g)であり、 f,gに逆写像が存在する(同型)のとき f \otimes gの逆写像 f^{-1} \otimes g^{-1}となります。

(20220716追記:ここで出てきた f \otimes g \in \mathrm{Hom} (A \otimes B , A' \otimes B')と、 f \otimes g \in \mathrm{Hom} (A, A') \otimes \mathrm{Hom} (B, B')はどういう関係があるのでしょうか(演習4.5.6)。 これについては思ったより長くなったので記事を分けます)


明日も頑張ります。

Hungerford4章読む(12/19)

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」17日目の記事です。当日途中まで書いていたのがあったのですがPCが再起動して消えてしまいしばらくやる気がなくなっていました。今から3日分を消化します。


 R上の左加群 Aの双対 A^*は準同型 A \to Rの集合でした。 f \in A^*として、 f(a) ( \in R) \langle a , f \rangleとブラケットで表記します。 A^*は左 R準同型の集合なので \langle r_1 a_1 + r_2 a_2 , f \rangle = r_1 \langle a_1 , f \rangle + r_2 \langle a_2 , f \rangle、また A^*が和 (f_1 + f_2)(a) = f_1 (a) + f_2 (a)と右作用 (fr)(a) = f(a)rによって右 R加群となることから \langle a , f_1 r_1 + f_1 r_2 \rangle = \langle a , f_1 \rangle r_1 + \langle a , f_2 \rangle r_2が成り立ちます。
もう一つ、線形関数の表示に便利な記号としてクロネッカーのデルタを導入します;単位的環 Rと添え字集合 I \ni i,jとして、 {\delta}_{ij}を、 i=j \to 1_R \ | \ i \neq j \to 0

単位的環 R上の単位的自由加群 Fを考えます。 Fの基底を Xとして、 x \in Xに対して写像 f_x : X \to R f_x (y) = {\delta}_{xy}で与えると、線形関数 \bar{f_x} : F \to Rが定まります。記号が重複しますがこの線形関数を f_xとします。
T4.11によると、 \lbrace f_x | x \in X \rbraceは線形独立な F^*の部分集合で、その濃度は |X|となります。濃度に関してはほぼ明らかです。実際に線形和を構成して適当な x \in X写像してみると線形独立性も確認できます。さらに |X|が有限のとき、具体的に X = \lbrace x_1 , ... , x_n \rbraceとして、任意の f \in F^*に対して f(x_i)=s_i \in Rとすると、 \sum_{i=1}^n f_i s_i = fとなることが計算で確認できます。したがって F^*が自由加群となり、 \lbrace f_x | x \in X \rbraceがその基底(双対基底)になります。
(可除環 D上の)ベクトル空間 Vの場合についてもう少し考えます。可除環上の加群は自由加群なので V^*は必ず自由加群です。有限次元の場合は \mathrm{dim} V = \mathrm{dim} V^*となるので、P2.9を用いると V \cong V^*が成り立ちます。ただし無限次元の場合は、 \mathrm{dim} V^* > \mathrm{dim} Vとなります。この理由は、 f: X \to Dの集合 D^Xを考えると分かるらしいです。

 (f+g)(x)=f(x)+g(x)とすると、 D^Xはアーベル群となり、右作用 (fr)(x)=r(f(x))によって D^Xは右 D加群となります。 f: X \to Dから \bar{f}: V \to Dを定める操作 \bar{-}と、 \iota : X \to Vが誘導する \bar{\iota},\bar{f} \mapsto f=\bar{f} \iotaは互いに逆写像(多分1)で、しかも準同型(多分2)だとすると、 V^* \cong D^Xとなるはずです(追記20220531: Dual space - Wikipediaを見るともう少しシンプルな議論がありました: \mathrm{Hom}_R ( \sum_{x \in X} D , D ) \overset{T4.7}{\cong} \prod_{x \in X} (D , D) \overset{T4.9}{\cong} \prod_{x \in X} D)。
そこで D^Xの次元を考察したいのですが、無限次元のとき、 \mathrm{dim} D^X = {|D|}^{|X|}となり(?)、(追記20220531:特に |D| \geq 2なことから) |X|よりも大きくなってしまいます。 (追記20220603:(?)の部分は、Erdős–Kaplanskiの定理というようです。ちょっと長くなりそうなので記事を分けます)

畳んだ部分の方向性があってるかどうかは知りませんが、(追記20220603:意味不明すぎたので消した)何となく D^X Xで添え字づけられた弱直積で書けないところが理由っぽい気がします。同じ段落で、基底が無限でさらに可除ではない一般の環上の場合は F^*は自由加群になるとは限らない、という話をしていて、実際 \lbrace f_x | x \in X \rbrace F^*を張らない例を演習としています。これも F^*が(弱直積でなくて)直積なために、 f_xの有限和では全ての要素を書けないからだと思います。

最後に双対の双対というものを考察して4節は終わります。すなわち左 R加群 Aの二重双対 A^{**} = (A^*)^* = \mathrm{Hom}_R (\mathrm{Hom}_R (A,R),R)を考えます。内側のHomは右加群なので、外側のHomは右加群準同型の集合であり、これは左 R加群となります。 \theta : A \to A^{**}について、 \theta (a) : A^* \to R (\theta(a))(f) = \langle a , f \rangleとすれば、 \langle a , f_1 r_1 + f_1 r_2 \rangle = \langle a , f_1 \rangle r_1 + \langle a , f_2 \rangle r_2より右加群準同型であり、 \theta : a \mapsto \theta (a) = \langle a , - \rangle \langle r_1 a_1 + r_2 a_2 , - \rangle = r_1 \langle a_1 , - \rangle + r_2 \langle a_2 , - \rangleによって左加群準同型となります(T4.12)。
続いて、 Rが単位的かつ Aが自由ならば \theta単射であり、さらに Aが有限基底を持つ場合 \theta全射(前と合わせると同型)となります。前半は \theta (a)を具体的に書いたのち f_xに作用させるとわかります。後半は、 A^*, A^{**}が連鎖的に有限な基底(それぞれ \lbrace f_x | x \in X \rbrace , \lbrace g_x | x \in X \rbrace)を持つことがわかりますが、特に g_x (f_x) = {\delta}_{xy}とすると \theta (x) = \langle x , - \rangle = g_xとできることから証明します。


いよいよ本当にわからなくなってきて写経マシンになってきた…

今日はまだ頑張ります…。冒頭に「今から3日分」と書きましたが、それは無理そうですね…

Hungerford4章読む(12/16)

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」16日目の記事です。久々に当日に書き始められた。


アーベル群 Aが環 Rの左加群であることを {}_R A、右 S加群であることを A_Sと書くことにします。左 R加群かつ右 S加群であって、 r(as)=(ra)sを満たすアーベル群 A R-S両側加群と呼び、 {}_R A_Sと表記します。

12/12その2で、アーベル群 \mathrm{Hom}_R (A,B)は一般に R加群にならないと書きました。さらに A=Rの場合を考えて \mathrm{Hom}_R (R,B)は左 R加群になるとも言いました。T4.8で、より様々な場合にHomがどのような加群の構造を持つかが一気に述べられています。
まず {}_R A , {}_R B_Sについて、 \mathrm{Hom}_R (A,B) Sの作用 (fs)(a)=(f(a))sによって右 S加群になります。さらに左 R加群準同型 \phi : A \to A'が誘導する写像 \bar{\phi} : \mathrm{Hom}_R (A',B) \to \mathrm{Hom}_R (A,B)が右 S加群準同型になります。また圏でも作るのか…?前半の主張は加群の定義を確かめていけばよくて、 \bar{\phi}についてはT4.1でアーベル群の準同型なのはわかっているので作用に関してうまくいくことを計算すれば大丈夫です。
同様に {}_R C_S , {}_R Dについて、 \mathrm{Hom}_R (C,D)が作用 (sg)(c)=g(cs)によって左 S加群になることと、左 R加群準同型 \psi : D \to D'が誘導する \bar{\psi} : \mathrm{Hom}_R (C,D) \to \mathrm{Hom}_R (C,D')が左 S加群準同型になることが言えます。

特別な例として、 R-R加群の場合を示します。例えば Rが可換の場合は任意の R加群 C rc = crとなるような R-R加群であり、 \mathrm{Hom}_R (A,B) (rf)(a) \stackrel{左作用}{=} f(ar) \stackrel{可換}{=} f(ra) \stackrel{準同型}{=} r(f(a)) \stackrel{可換}{=} f(a)r \stackrel{右作用}{=} (fr)(a)によって rf = frとなる R-R加群になります。

 R自身を R加群とみなすと、左 R加群 Aに対して \mathrm{Hom}_R (R,A) \mathrm{Hom}_R (A,R)もそれぞれ左 R加群、右 R加群となります。12/12その2で、単位的環 Rと単位的環 Aについて \psi : A \to \mathrm{Hom}_R (R,A)単射であることを用いましたが、実はこれは同型になります。すなわち \psi : a \mapsto f_a , f_a (r)=ra \phi \mathrm{Hom}_R (R,A) \to A , f \mapsto f(1_R)を考えると、これらが互いに逆写像の左R加群準同型になります(T4.9)。

 \mathrm{Hom}_R (A,R)はどのようなものでしょう…。 A \to Rというのは複雑な構造から単純な構造への写像なので、どのように潰せばいいのかを考えるには Aについて何かわかってる必要を感じますね…。少し気になりますが詳細は恐らく後に出ることを期待して、とりあえず \mathrm{Hom}_R (A,R)のことを Aの双対 A^*と言い、その要素を線形関数と言います。T4.8からの議論は右加群でもよくて、右 R加群 Bの双対 B^* = \mathrm{Hom}_R (B,R)は左 R加群となります。

†デュアル†といういかつい名前ですが所詮はHomなので、T4.1から言ってきた話を適用することができます(T4.10)。すなわち左 R加群準同型 \phi : A \to Cが右 R加群準同型 \bar{\phi} : C^* \to A^*を誘導し(作用は (fr)(c)=f(c)r)、加群の同型 (A \oplus C)^* \cong A^* \oplus C^*が成立します(T4.7)。さらに Rが可除環のとき、左ベクトル空間の完全列 0 \to A \stackrel{\theta}{\to} B \stackrel{\zeta}{\to} C \to 0があるとき、右ベクトル空間の完全列 0 \to C^* \stackrel{\bar{\zeta}}{\to} B^* \stackrel{\bar{\theta}}{\to} A^* \to 0が誘導されます。
この証明について、本ではT4.5などを見ろと言っていますが、わからなかったので別の方法でいきます。T4.6の形が示したいものと同じなので、 R単射的であることが言えたらよさそうです。T2.4より可除環上の加群は自由加群で、係数環 Rは任意の R加群の直和因子となります(T2.1)。P3.13より R単射的となるので、T4.6を使うことができます。


明日も頑張ります。

Hungerford4章読む(12/15)その2

これは「今年中にHungerford4章読むぞ Advent Calendar 2021」15日目の記事です。


前回で一般には加群の短完全列がHomの短完全列を誘導しなさそうだと言いましたが、今回はHomの短完全列が構成される例を見て行きます。また、前回に引き続き大文字 A,B,C,...などは、特に何も言わなければ環 R上の加群を指すことにします。

P4.4は短完全列が分裂する場合です。すなわち、 0 \to A \stackrel{\phi}{\to} B \stackrel{\psi}{\to} C \to 0が分裂列であることと、 0 \to \mathrm{Hom}_R (D, A) \stackrel{\bar{\phi}}{\to} \mathrm{Hom}_R (D, B) \stackrel{\bar{\psi}}{\to} \mathrm{Hom}_R (D, B) \to 0が分裂列になること、同様に 0 \to \mathrm{Hom}_R (C,D) \stackrel{\bar{\psi}}{\to} \mathrm{Hom}_R (B, D) \stackrel{\bar{\phi}}{\to} \mathrm{Hom}_R (A, D) \to 0が分裂列になることがそれぞれ同値だと言っています。すでに左完全なのはわかっているので、右端の写像全射であることが言えればいいです。逆に、例えば \mathrm{Hom}_R (D, -)から言う場合は右端が単射であることを言えばいいです。

T4.5は射影的加群 Pの場合は 0 \to A \stackrel{\phi}{\to} B \stackrel{\psi}{\to} C \to 0が完全列ならば 0 \to \mathrm{Hom}_R (P, A) \stackrel{\bar{\phi}}{\to} \mathrm{Hom}_R (P, B) \stackrel{\bar{\psi}}{\to} \mathrm{Hom}_R (P, B) \to 0が完全列になると言っています。特に Pが射影的であることと、全射 \psi : B \to Cに対して誘導写像 \bar{\psi} :  \mathrm{Hom}_R (P, B) \to \mathrm{Hom}_R (P, C)全射になることが同値であることに注意します。

P4.6は単射加群 Jの場合です。特に J単射的であることと、単射 \theta : A \to Bに対して誘導写像 \bar{\theta} :  \mathrm{Hom}_R (B, J) \to \mathrm{Hom}_R (A, J)全射になることが同値であることに注意すると、上の場合と同様に、 0 \to A \stackrel{\theta}{\to} B \stackrel{\zeta}{\to} C \to 0が完全列ならば 0 \to \mathrm{Hom}_R (C, J) \stackrel{\bar{\zeta}}{\to} \mathrm{Hom}_R (B, J) \stackrel{\bar{\theta}}{\to} \mathrm{Hom}_R (A, J) \to 0が完全列になります。

今日の最後に、直和や直積に対してHomがどう計算されるかを見て終わりにします(T4.7)。すなわち、 R加群の族 \lbrace A_i | i \in I \rbrace , \lbrace B_j | j \in J \rbraceに対して、以下のアーベル群の同型が成立します。

  •  \mathrm{Hom}_R (\sum_{i \in I} A_i , B) \cong \prod_{i \in I} \mathrm{Hom}_R (A_i , B)
  •  \mathrm{Hom}_R (A, \prod_{j \in J} B_j) \cong \prod_{i \in I} \mathrm{Hom}_R (A , B_j)

 I,Jが有限の場合直和と直積は同じことを言っていますが、無限の場合、直積を直和に置き換えることはできません(加群の直和=加群の弱直積;直和からの準同型で和の交換が起きるので非零成分が有限個しか許されない)。直和・直積の普遍性と同じ向きをしているので特に混乱はしなくてよさそうですね。


いままで4日/節ペースを辛うじて死守してたのに…

明日も頑張ります。