Hungerford5章読む(1)

本日2022/4/17は2022年アドベントカレンダーの-228日目になります(2022/11/30を-1日目とする)。4/20からにするとちょうど225=25*9なのでアドカレ9回分とキリがいいのですが、そうやって延期すると一生やらないことを私はよく知ってるので、正直眠たいですが思い立った今からやります。


5章はガロア理論です。数年前に数学科出身の人に「数学をやるならガロアが(楽しいから)おすすめだよ」的なことを言われたので気にはなってたんですよね…気合と根性がなくて先延ばしにしていました。

とりあえず序文を眺めていますが、「体Fを特定の体Kの拡大として考える」「代数拡大・超越拡大があって、超越拡大は6章でやる(そこまで読む日は来るのか?」「ガロア理論は体の拡大 K \subset Fガロア群とかいう、Kの要素を固定する(Kへの制限が恒等になる?)Fの同型写像の群に関連づける」「それによって体の問題を群論に帰着する」…とのことです。まあ5章が終わったころには理解してることでしょう。


とりあえずT1.3の前まで眺めてみました。

体の拡大というとえらそうですが、単に部分体がKとなる体Fを取ってくることなんですね。群と同様に積の単位元は拡大で保存します。環はその部分環を係数とした加群とみなせるので、K上の加群Fを考え、その次元を \lbrack F : K \rbrackと書きます。この書き方について、T1.2で次元の積を計算していますが、T4.2.16を読んだときにメモしていた、部分環を係数としたベクトル空間の次元は群の指数とみなせそうな話がはっきり形として現れましたね。

次に X \subset Fが生成する部分体や部分環を考えます。特に、 K \subset E \subset Fとなる中間体 Eとなるような場合として、 K \cup Xが生成するときに K上で Xが生成する部分体(部分環)を考え、 K(X) K \lbrack X \rbrack)と書きます。生成集合が有限のとき Kの有限生成拡大といい、生成集合が一点集合のときは単純拡大と言うそうです。 K \lbrack X \rbrackは体 Fの部分環なので整域になります。

T1.3で K(X) K \lbrack X \rbrackの構造を調べていきますが、それは次回に回します。 K ( u_1 , ... , u_n ) K \lbrack u_1 , ... , u_n \rbrack)が生成元の順序に依らないことや、 K ( u_1 , ... , u_{n-1} ) ( u_n ) = K ( u_1 , ... , u_n ) K \lbrack u_1 , ... , u_{n-1} \rbrack \lbrack u_n \rbrack = K \lbrack u_1 , ... , u_n \rbrack)なことは、定義や \cupが結合的なこととかでほとんど自明に成り立ちそうですが、T1.3を見てからもう一度考えてみます。

3章でイデアルの生成は出てたにも関わらず環の生成はなかったのが気になっていました。T1.3をちらっと見た感じ、生成環は有限個の不定元を持つ多項式環の元に Xの元を代入したものっぽい? \mathbb{N} ^n \rightarrow Kじゃなくて演習3.5.4のように ( X \rightarrow \mathbb{N} ) \rightarrow Kとできそうだけどどのみち不定元の数は有限個なので nを動かしたら一緒か。可換環 Rの部分集合 Xが生成する環は、 0 \lbrack X \rbrackだと零環になってしまいそうなので 1 \lbrack X \rbrackになるんでしょうか?(20220630追記:すべての単位的環は整数環を部分環にもつから \mathbb{Z} \lbrack X \rbrack。)というかD3.1.5を見たら零体なるものはないんですね(体は1を必ず持つ)。単位的でない環の場合は単位元についてはT3.5.2辺りのように単位元を付与してから適切に部分環を取る?


書き始めたのが4/17の0時辺りで投稿がこの時間になったあたり、明日にでも挫折してそうですが、がんばります。